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浄土真宗本願寺派 清凉山 慶円寺 | 岐阜県本巣市上真桑1046

058-324-1765

about

今年(2015)で開基540年、といっても、
いつの世に散逸してしまったのか、寺伝などの古文書もなく、
また火災によってほとんどの資料が焼けてしまい、
慶円寺の歴史を検証することは容易ではありません。

まず、境内の石碑にも残されていますが、文明7(1475)年に釋祐法法師によって
天台宗から浄土真宗へと転宗されたと伝え聞いております。
当時は、本願寺第8代蓮如上人が吉崎(福井県)を拠点に旺盛な布教伝道活動を
展開しておられた頃にあたるので、そのご教化の何らかの影響を受けてのことではないかと推察されます。

その後、織田信長との石山合戦の際に、
当寺を含めた七ヶ寺で大坂の石山本願寺を支援したことがわかっていますが、
その格別のはたらきによって、
御本山から蓮如上人御自筆の御寿像が七ヶ寺組に対して下賜されています。
信長支配下にある美濃の地にあっての命懸けの支援は、ひとえに愛山護法の思いからでありましょう。
時代は下って、昭和5年には痛ましい事件、
同10年には濃尾大地震後に再建した本堂が火災により焼失、と相次いで苦難に見舞われました。
しかし、戦後まもない同23年に起工式を済ませ、
同27年に御入仏慶讃法要を無事に勤めることができました。
物不足による窮乏や敗戦後の混乱のなかで、
御門徒のご尽力は並大抵なものではなかったようです。

なお、今のご本尊は火災以前のもので前々坊守が命懸けで守ったものだとも聞き及んでおります。
辿れる歴史はほんの僅かしかありませんが、
師主知識のご苦労と恩徳を感じずにはいられません。